50代の同窓会、着物は何着よう?

秋晴れの過日、高校の同窓会がありました。
50歳になる年に幹事期が回ってくる仕組みでしたがコロナで延期延期となり
ちょっと歳をとりましたが笑、今年が幹事年でした。

今回は『同窓会ときもの』についてちょっと書いてみようと思います。
ご興味あればお付き合いください😊

同窓会で着るきものを選ぼう


同窓会と言ってもその規模や場所は色々。
時間帯や自分の役割で選ぶきものが変わりそうですね。

今回は

☑︎航空系のシティホテル
☑︎数百人規模で90代から若い世代まで集う大規模な総会
☑︎昼前から準備に入り夜9時過ぎまで拘束
☑︎幹事年で受付や会場などスタッフとしてお迎えの役目

という状況。

気張った装いがあまり得手ではない自分、、、
例えば紬の付け下げに洒落袋か季節の染め帯的なもので洒落っぽく行きたいところでしたが

私たちの1つ上の代の女性スタッフはほぼ全員訪問着着用の前例ありという
私も前回の様子を見てこんなきちんとなのかと驚いた特殊事情もあり迷うところになりました。

さてどうしよう?
この二つで迷いましたー。

❶友禅の訪問着に礼装の袋帯(前年を踏まえてしっかり目に)
❷洋服組になじむあっさり目付け下げにセミフォーマル袋帯(今年は洋服組多そう)

直前に(自分が着物を着たまま)二人着付けをする段取りになり、汗だくになりそう〜と
今回は気張らない❷の付け下げを選ぶことにしました。

それでも柔らかものをほとんど着ない私にとっては結構フォーマル度高めです😊
付け下げと書きましたがこの着物、綺麗にぼかしがつながっているので
訪問着の柄付で作られているかもしれませんが見た目はあっさり目。

サーモンピンクは洋服ではよく着る色。
パーソナルカラーが実はスプリングの私には顔うつりよく元気に見える救世主の色です。
50代でもピンク、トーンや柄付けとコーディネートで全然着られますよ👍

帯も軽めの袋帯に帯留めはふだん使いもしている地元の九谷焼でややカジュアル要素を入れました。
きものと色相差をつけた緑を入れてツヤっとポチッとアクセントにしています。
帯揚げは地模様のぼかしできものと帯をやんわり繋げました。
九谷焼の帯留め、参加されたかなり先輩のお姉様からこれ九谷でしょ?やっぱりね。素敵ねーと声をかけてもらいました😊
その会や地元ゆかりのものを身につけると、そこから話題が広がるのでいいかもしれません。

主役は誰か、自分の役を考えて


きものを着る時、主役は誰か?は一番に考えるところです。

ワイワイと楽しむパーティなら盛ろうが控えめにしようが自由✨
逆に披露宴やお祝いの席など主役がおられて招かれた立場なら、場と自分の立場を考えて装っています。

今回はスタッフなので控えめという選択をしそうなのですが、今年読んだきくちいまさんのエッセイでちょっと考えが変わった私がおりました。

『座敷訪問着』なる言葉、みなさんご存知ですか?

お家にお客様を招くとき、招いた亭主(ホスト)がお客様に敬意を表して訪問着で出迎えるという慣しがある(あった)ということ。

なるほど、へええーーと思いました。

お客様より控えめな装いをとつい思いがちですが『丁寧にきちんと装い歓待する』のも、また素敵な考えだなと思います。

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で、話が戻りますが、引き算でカジュアルダウンしがちな自分も今回ばかりはきちんと目、綺麗目で行くことにしました。

一方、司会となると格を上げた装いがしっくり来ます👍
司会の彼女はお母様の色留袖を訪問着風に。とても素敵でしたし、堂々として見えて本当に良かったです✨
着付けお手伝いもさせていただきました😊

同期だけの気軽な同窓会なら


同窓会といってもレストランや居酒屋で同期だけの気楽なものなら
選ぶきものは私は変えると思います😊

例えば
☑︎レストランでコース料理なら紬の付け下げに洒落袋あたり
☑︎居酒屋的なところでワイワイなら紬に名古屋帯

色も洋服的にこざっぱりと、キリリと装いたい気分。
これは先日の講座で着た着物ですが、洗えてストレッチの効いたメンズライクな単衣です。
食べこぼしても自分も気にならないし、相手にも汚したら大変〜なんて気を遣わせません😊

丈夫な紬系もいいかもです。
大島紬や地元の牛首紬も艶があるのでほっこりせず、シュッと見えてスマートに着られそう。
もちろんレストランやホテル会場なら気張って訪問着もいいな、と思います。

なぜなら、お嫁入りの着物を一回も着ることなく今に至るーということも多い私たち世代。
50代になって少しゆとりが出てきた今、ようやく袖を通せるならば
着られるチャンスを逃さず着ればいいじゃない〜と思うのです。みんなでね😊

何人かで『一緒に訪問着で行ってみよ❣️』とか
『めっちゃ若い嫁入り小紋を攻略してみんなで着ていこ〜❣️』とか
『八掛真っ赤で揃えてこ〜❣️』とか
テーマを仲良し同士で決めてゲーム感覚で着ていくのも楽しいのでは😊

若過ぎ小紋もみんなで着れば怖くない笑笑
だってみんな同い年笑笑

同窓会にきものなんて仰々しいと眉をひそめる向きも聞こえてこないこともないけれど
あるものを生かし楽しむすべを50代の私たちは知っているはず👍

日頃から着慣れておく&楽な着付けは大事!


きもの着て同窓会の楽しみはおしゃべりと食事。
苦しくなったり着崩れが気になったりすると楽しさ半減です。

☑︎自分で着る人はその着物を事前に着て動いてみておく(予習大事。)
 👉きものによってサイズ感や着心地が違います。
  特に帯の長さや硬さもばらつきが大きいので、一回巻いて確認しておけば慌てません。

☑︎着せてもらう人はふだんきものの着付けも経験ある着付師に、ぜひ(笑)
 👉日頃からあたりをつけて着付け師さんを探しときましょ😁

補整のしすぎにならず、ほっそり見える着付け、ご飯をたくさん食べられる着付け。
写真撮影のための着付けでもなく、礼装と普段着の間を加減できる着付師さんが
こういうシーンにおいてはいいなと思います。

人に着せるだけではなく、自分もきものを着る人ならなおよし。
その人の着姿が好みだなあという人を探しておくといいですよ✨

私でよければ、喜んで😊
綺麗と楽のあいだでバランスをとってシーンに合わせた着姿でお着せしたいと思います。


実は今回の同窓会で、きものに興味が出た同期もちらほらと✨
ようやく少しずつ自分時間が取れるようになってきて
嫁入りきものも箪笥の肥やしで気になり始め
親世代も高齢になり、もうきもののお世話を頼れなくなるそんなお年頃。

自分で着られるようになるという選択ももちろんあり❣️
もし来年着るなら早めに習いにきてくださいね、、、笑笑

この年になると、何事も先送りせず思いついたらトントンとやっていかなきゃですよー💪
みんな元気なうちに✨✨